パンは使っている酵母によって天然酵母のパンとイーストを使ったパンに分けることができます。
天然酵母とイーストの違い? 天然酵母の種類と特徴について紹介します
天然酵母とイーストの違い
パン酵母には、大きく分けて『天然酵母』と『イースト』の2種類に分けることができます。実は『イースト』を日本語に直すと『酵母』のことで、本来は同じ意味。
『天然酵母』とは、パン作りをする際、添加物を加えて培養する『イースト』と区別してつけられた酵母の名前です。『天然酵母』は発酵に時間がかかりますが、何に由来するかにより個性的な風味が味わえます。
一方、『イースト』はパン用の酵母を抽出して純粋培養したもの言います。安定した発酵力を持ち、自宅でパン作りをするには発酵時間が短く、初心者のパン作りには、扱いやすい『イースト』を使うのがお手軽です。このサイトでも『イースト』を使ったパン作りを紹介しています。
天然酵母は健康的で身体によいと思われがちなのに対して、『イースト』は、添加物を加えるので、なんとなく体に悪いイメージがありますが、『イースト』も元は自然界にある酵母菌からつくられたもので、適量を使用する分には問題なく、酵母自体は自然界に由来するものです。
『イースト』と『天然酵母』の大きな違いは、『天然酵母』には、『イースト』よりも発酵力は弱いけれど、その分じっくり発酵させるので、独特の風味やうまみがでることです。
天然酵母の種類
天然酵母の中にも、製菓材料店に売っている天然酵母と、穀物や果実、植物に付着している野生の酵母を培養させて自分で作る野生酵母(自家製酵母)があります。
お店で買える天然酵母
お店で購入できる天然酵母の代表としては、自分で種を起こすタイプが、『ホシノ』や『あこ』。ドライイーストと同じように使えるドライタイプの『白神こだま』もあります。
ホシノ天然酵母
ホシノ酵母は、日本古来の醸造技術を活かして作られた米由来の酵母と麹をあわせたパン種。天然酵母の中でも比較的扱いやすいのが特徴。香りのよい味わい部会パンが焼きあがります。
ホシノ天然酵母の起こし方は、ぬるま湯(30度)に付けて発酵させ、28度以上で約24時間生種をおこしたら完成。熟成した生種は、冷蔵保管します。
白神こだま酵母ドライ
天然酵母を乾燥させて粉末状にしたもの。水と混ぜ、『生種』に育ててから使います。白神こだま酵母ドライは、世界自然遺産白神山地から発見された準野生酵母。発酵力もあり、自然はの本格的なパンを短時間で焼き上げることができます。
野生酵母の種類と特徴
穀物や野菜、果物由来の菌を培養したもの。夏ならトマト、秋にはブドウ、冬にはりんごなど糖度が高い果物や野菜など、旬のものを使えば栄養価も高く、発酵力の強い酵母ができ、それぞれ個性があります。
果実種・野菜種
乾燥レーズンやりんごやトマトやたまねぎなどから起こす種。発酵力はやや弱い。糖度の高い季節の果物や野菜を使うと発酵力の高い酵母となり、ほのかな酸味と香りがあるパンが作れます。
適したパン:菓子パン
サワー種
ライ麦粉と水のみで起こす種。活きた乳酸菌が酵母が活性しやすい環境をキープ。パンは独特の酸味と保存性に優れています。
適したパン:ライ麦パン
ホップ種
麹やホップからおこした種。発酵力が比較的安定しています。味はタンパク。ほのかな苦味とアルコールの香りが特徴。
適したパン:あんぱん・バターロールなど
ヨーグルト種
発酵力が強く、酸味のあるさわやかな風味が特徴。
適したパン:リーン系 バケット・パンドカンパーニュなど
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