パン型のお手入れ方法は、型の材質、加工によって、異なります。
パン型の基本のお手入れから、アルスター、アルミ、ステンレス、ブリキ、シリコンゴム素材、またフッソ加工のパン型の特徴とお手入れ方法、初心者におすすめのパン型について紹介します。
パン型の基本のお手入れ
使用前:洗剤をつけたスポンジでよく洗い、水気を拭き取ります
使用時:薄くショートニングまたはオイルを塗ってから生地をいれます ※
使用後:洗剤をつけたスポンジでよく洗、水気を拭き、乾燥させて収納する
※デコボコの表面でまんべんなくオイルが塗れない場合は、スプレーオイルを使うと簡単です。また、型離れがしにくい型には、紙を敷くのがおすすめ。
アルスター(アルタイト)のパン型
アルスター(アルタイト)パン型の特徴
アルスター(別名:アルタイト)は鉄にアルミコーティングした素材です。
- 熱伝導率が良い
- 外はパリッ中はしっとりに焼きあがる
- ブリキより錆びにくい
- 空焚きが必要で、ややお手入れに手間がかかる
- 食パン型、トヨ型などに多い
アルスター(アルタイト)のパン型のお手入れ方法★★★
型には、ブリキ、アルミ、フッ素加工など素材が色々ありますが、パンを頻繁に家で作る、その型を長く使いたいという人にはアルスター(アルタイト)がおすすめ。
アルスター型は買って最初に空焼きする必要があります。
型を作る際の機械油や汚れを取り除き金属のメッキの耐久性を強くするため、パン生地がくっつきにくいようにするために行います。 空焼きをしないでパンを焼くと、油のにおいがパンにうつってしまうことがあります。
150度のオーブンで20分加熱
型が熱いうちに付着している鉱油やゴミを乾いたタオルで取り除き、スプレーオイルやショートニングを塗る。
バターでもいいが、その場合は無塩バターを利用。塩が入っているとこげる。
さらに、240度で15分以上焼けば、完了。
表面加工(シリコン加工、フッソ・テフロン加工)がされているものは空焼きをしないようにしてください。 材質にアルミニウム、ステンレス、シリコンゴムが使用されているものは空焼き不要です。
アルスター(アルタイト)のパン型の普段のお手方法
アルスター(アルタイト)は、付着している油が馴染んで型離れがよくなります。使用後は、洗剤で洗わず、乾いたタオルなどで軽く汚れを拭き取るだけでOK。洗う場合は、洗剤を使わず水洗い、オーブンの予熱で乾燥させて薄く油を塗って保管します。
そうすることで、だんだん油が型に馴染んできて、型離れしやすく、錆びにくくなってきます。
長期間使わない場合は、空気中の湿気でも錆びてしまうため、洗って、乾燥させ、薄くオイルを塗って新聞紙に包んで保管します。長期間使わなくて、再度使い始めるときには、また、空焼きをします。
アルミの型
アルミ型の特徴
- 熱伝導率が良い
- 錆びにくい
- シフォン型によく使われる
アルミ型のお手入れ方法
食洗機、または洗剤をつけたスポンジで洗い、乾燥させて保管します。アルミニウムは汚れが付いたままだと粉をふき、腐食の原因となります。しっかり乾燥させましょう。
ステンレスの型
ステンレスの特徴
- サビに強く耐久性が良い
- 熱伝導率は良くない
- 型離れは普通
- セルクル型によく使われる
お手入れ方法は、洗剤で洗い、よく水気を取り除き乾燥させてから保管します。
ブリキの型
鉄に鈴メッキ加工を施したものがブリキです。
ブリキ型の特徴
- 熱伝導率が良い(美しい焼き色がつく)
- 水に弱く錆びやすい
- タルト型によく使われる
お手入れ方法はアルスターと同じです。
シリコンゴムの型
シリコンゴム型の特徴
- 耐熱性、耐凍性があり、冷凍、冷蔵、電子レンジ、オーブンで使用可能
- 型離れが良い(やわらかく出しやすい)
- お手入れ簡単
- 耐久性がある
- 熱伝導率は良くない(焼き色がつきにくい)
- マフィン、クグロフ型などに多い
シリコンゴム型のお手入れ方法
食洗機、または洗剤をつけたスポンジで洗い、乾燥させて保管します。やわらかく、変形しやすいので、重い物の下におかないようにします。
フッ素加工の型
アルミなどの鉄+フッ素加工を施した型です。
フッ素加工のパン型の特徴
- 型離れがよく
- 錆びにくい
- 空焚き不要でお手入れ簡単
フッソ加工のパン型のお手入れ方法
洗剤をつけたスポンジで洗い、乾燥させて保管します。傷がつくと、コーティングが劣化します。基本的には、食洗機や乾燥機も使わないほうがいいです。
初心者におすすめのパン型
熱伝導率もよく、お手入れも簡単なフッ素加工のものが、パン作り初心者には、お手軽です。ただし、フッ素加工のものはフライパンも同じで、使っているうち、塗装がはげていて、いずれはくっつきやすくなる消耗品です。
その点、アルスター型は、最初に空焼き、使うたびに油を塗るなど多少手はかかりますが、使っていくうちに油がなじんで、だんだん型離れがよく、使い勝手がよくなります。
塗装がはげるということもありませんので、長く使おうと思うならアルスター型です。
その他の素材の型は、パン型としてメインで利用されませんが、パン型としても使えるものです。使うときの参考にして下さい。
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