パン作りに使う材料は、主に絶対に入れるべき主材料と入れると風味や味がプラスされる副材料に大きく分けられます。
家でパンを作るのによく使う材料一覧と材料を入れる効果や役割と保存方法について紹介します。
パンの材料は、バラバラに揃えるといつまでたっても使いきれず、気がついたら賞味期限が切れてしまうということがあります。買うときには、いっぺんにあれこれ買わず、『あのパンとこのパンをつくるためにこれを買う』といったパン作りの計画をしてから購入しましょう。
パン材料を購入できるお店はこちらです
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パンの主材料4つ
パンの基本材料は粉・酵母・塩・水の4つ。主材料だけで作られるシンプルな配合のパンもあります。
①小麦粉
②酵母
【写真】ドライイースト・セミドライイースト・天然酵母
パンを膨らませる植物由来の微生物。もとは自然界のあらゆる場所で乳酸菌などと共存しているもの。
イーストと天然酵母がある。家庭で作るには、インスタントドライイーストがお手軽。
酵母は生き物。劣化すると膨らまなくなるので、早めに使い切るようにする。
酵母の種類・保管方法などさらに詳しく→パンに使う酵母
③水
材料をつなぎ、酵母の働きを促す。仕込みの水分量は、生地の状態や膨らみ具合、クラムの仕上がりに影響する。
家でパンを作るのに、それほど水にこだわる必要はないが、酵母は、弱酸性の環境で活性化するため、アルカリイオン水は向かない。
また硬度については、ミネラル成分を適度に含んだやや硬い水を使うとグルテンが引き締まり、発酵が促される という効果がある。逆に軟水は生地が切れやすくベタベタになってしまう
水の変わりに水分として、野菜ジュースや豆乳などが使われる時がある。
④塩
【写真】ゲランドの塩・真塩
少量でも味の決め手になる、なくてはならないものが塩。塩を加えずにパンを作ると、生地作りの段階で異常にベタついてしまい、膨らむには膨らむが、生地のつながりが弱いため、ガス保持力が少ないので、すぐにしぼんでしまう。
初心者のパンの失敗の原因で、塩を入れ忘れたってことも多いので、必ず忘れないようにしましょう。
パンの副材料
主材料は絶対に入れないといけないものに対して、副材料は入れると味や風味が変わり、パンの仕上がりを変えていくものです。よく使われるものを紹介します。
⑤砂糖
【写真】粉糖・グラニュー糖・三温糖・あられ糖
パンに甘みを加える他、生地をしっとりさせたり柔らかさを保つ。発酵を促す働きもある。砂糖をいれたパンは入れてないパンより老化しにくい。
砂糖の効果、量、役割、種類などさらに詳しく→パンに入れる砂糖
⑥油脂
【写真】オイルスプレー・ショートニング・オリーブオイル・バター
⑦乳製品
牛乳・スキムミルク・ヨーグルトなど。スキムミルクとは脱脂粉乳のこと。牛乳に含まれる糖分はきれいな焼き色をつける。ミルク風味の香りもプラスされる効果がある。
⑧卵
生地をまろやかな風味を与える役割。ふんわりなめらかな食感になる。表面のツヤだしにも使う。
⑨その他フィリング類
チョコチップ、粒類、ナッツ、ドライフルーツ、ココア等の粉の他、上にトッピングとしてのせるバジルやローズマリーなどのハーブ類、中の具材としてチーズ、あんこなど他にも色々ある。
パンを食べた時に歯ごたえや香りがプラスされ、パンのバリエーションの幅が広がります。
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【写真】チョコチップ(ホワイト・ブラック) ・粒はちみつ
チップ、粒類。
基本、市販のチョコレートは熱を溶けてしまうが、製菓材料店では、熱を加えても溶けない(溶けても元の形に戻る)チョコが売っている。
粒類は、はちみつ、いちごジャムなど種類が豊富。甘い生地にこれを加えるだけで簡単に風味が変えられる。
入れる分量は、粉の10%ぐらいが目安。強力粉300gの生地なら30gのチョコチップや粒を入れる。
【写真】アーモンド ・ ウォールナッツ
ナッツ類。食感と風味をだす効果がある。
製菓材料店で販売しているものは『生』なので、かならずローストしてから使う。
アーモンド・ウォールナッツ、他マカデミアナッツなどトッピングとしてアーモンドを薄く切ったアーモンドスライスなどがある。
【写真】オレンジピール・フィグ・クランベリー・ドライマンゴー・レーズン
ドライフルーツ。
- オレンジピール→紅茶風味の生地に
- クランベリー→クリームチーズ
- フィグ→くるみ
など相性が良い組み合わせを覚えておくと便利。真夏以外は常温で保存。一度開封したものは、早めに使いきること。
粉の量に対して30~50%を目安に。300gの強力粉を使った生地なら、90~150gが適量。
【写真】インスタントコーヒー・紅茶葉・抹茶・ココア
生地をマーブルにしたい、生地自体に風味をつけたいときに、水にといて、またはそのまま混ぜ込む。
使用頻度の少ない抹茶は冷凍保管するといい。その他は常温保存。
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